七六八戸分の「仮住居」探し

2011.11.12

建て替え決議に参加する「権利者」は、登記上の権利者と一致する「実在の人物」でなくてはならない。もしこれが一致しなければ、建物の登記抹消や土地譲渡に欠かせない印鑑証明がとれず、事業全体がストップする。推進委員会は、事前に所有者名義が一致するかどうかの調査を特定の住民を対象に行ったが、その返答率は低かった。調べられる側にすれば、家庭内の債務状況を「丸裸」にされる気分である。同じ団地に住む人にそこまでプライバシーに立ち入られたくはない。

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権利関係の調整・整理は、住民個々の責任だと正論を唱えても、第三者のプロが介入しなくては、なかなか進まない。七六八戸ぶんの「仮住居」を探す推進委員たちは、仮住居の確保にも苦労した。戻り住宅、分譲マンション、戸建の各工事期をズラして段階的に施工を進め、その間、古い団地棟を仮住居に充てる方法を三井不動産に申し出た。できれば戻り住宅を先に建設して住民を優先的に入居させてくれるよう働きかけたが、工期を短くして建設コストを低く抑えたい三井側は、首を縦に振らなかった。寄る辺は公的住宅と、近隣の市営、県営の賃貸住宅の空室を仮住居に介してほしいと掛け合った。