最初で最後の、純国産材総クリ造りの家にひかれる

2011.12.23

我が家が、最初で最後の、純国産材総クリ造りの家になるというのは、できれば他に無いような家を建てたいという私の虚栄心をくすぐった。主人を見ると、すでに、吉野杉と決めたのに、なんでいまさらクリにしなくちゃならないんだと思っているようだった。だが、あれだけ吉野杉に惚れていたにも拘らず、節操のない私は、陣営に取り込まれつつあった。いつの間にか2人の術中にハマり、気持ちはクリに傾いていた。なんと、すでに心の中では、仮に建築費に3500万円かかったとしても、家が300年もつならば月換算で1万円のコストで済むわなどと、わけのわからないソロバンをはじきはじめていた。

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実は、後になってわかってきたのだが、純国産材の総クリ造りの家というのは、“誰にも建てられない家”なのではない。“誰も、総クリで家を建てようなどと“バカげたことは考えない”ということなのだ。それほどクリの木で家を建てるということは、常識では考えられないことであり、大変なことなのだが、そんなことは、当時の私たちは、知るよしもなかった。