一般事業会社側では、特に保有不動産の多い企業を中心に、より戦略的な不動産の活用が求められるようになっている。そして、一般事業会社側では、社内のリソースだけでは急に高まりを見せたCRE戦略ニーズに対応しきれずに、外部のプロの意見を求めている。従来であれば、一般事業会社に総合デベロッパーが訪れると、「また売却の話ですか?」といま一つよい印象を持たれなかった、という話をよく耳にするが、近年CREに力を入れている総合デベロッパーの話を聞くと、実際に「不動産のプロのアドバイスをほしい」といわれることが増えたという。
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ここで、資金力を背景に土地・建物を取得するニュープレイヤーとの差が出る。国内の大手総合デベロッパーは、土地・建物の売却ニーズが出る前の一般事業会社にアプローチし、継続的にアドバイザリー業務等を繰り返しながら、長期のリレーションシップを構築することが可能となる。言い方を変えれば、早い段階から事業会社のCRE戦略立案を支援し続けることで、将来的に事業会社が売却を意思決定したタイミングでは、買い手として相当有利な立ち位置にいられる可能性が高まるのである。長期でCRE戦略の側面支援を実施しだからといって、必ずしもその後の売却など実際に不動産を動かす相談が、総合デベロッパーに来るとはかぎらないが、日常から相談相手として側にいるだけに、その確率が高まることは間違いない。国内総合デベロッパーはこうした「地道な」一般事業会社との関係継続をはかり、法人不動産へのアプローチをより効率的、効果的に進めることで、資金力を背景に後からまとめて購入していく新規プレイヤーに対して差別化をはかっていく必要があると考えられる。